[Ⅺ 337] ヨブ記巡禮 (6) / 母 子を喪う‥
ヨブの妻の悲嘆、子どもを喪った悲しみの深さと深刻さ‥これをどのように表現していいのか「ヨブ記」にも手がかりはなくよくわかりません。それを私は私のごく近くの二人の知人の例をもって考えてみたいと思います。小倉陽子さんという知人の例です。出版社の経営者であった小倉氏夫妻は私共夫婦の仲人でした。小倉夫妻には一人娘がいました。その娘さんは高校までは水泳、大学入学と同時にゴルフをやるのだと言って入学直後からゴルフ練習に熱中する日々でした。大学入学数か月後18歳の娘盛りの彼女を難治性の血液の病気が襲います。そしてわずか2か月ほどの闘病の後に天に召されました。その後の日々の陽子さんの悲嘆の姿には胸を撃たれました。もぬけの殻になったような表情をして空虚を歩いているような彼女の心の裡が伝わってきました。ご主人は彼女が間違いな...[Ⅺ337]ヨブ記巡禮 (6)/母子を喪う‥
2025/03/17 11:07