[Ⅺ 353] ヨブ記巡禮 (22) / “沈黙”を尊ぶ
私はこの「マタイによる福音書」の箇所の解説をキルケゴールの著作の中に見出した事が契機となって大学の聖書研究会に所属した経緯がありますので、特に印象の強い聖句です。キルケゴールはデンマークの宗教家・思想家・哲学者です(SørenAabyeKierkegaard、1813-55)。当時西欧で根強い支持を得ていたドイツ観念論哲学者ヘーゲル(GeorgWilhelmFriedrichHegel、1770-1831)のいわゆる人間精神における弁証法哲学に徹底的に反論しました。キルケゴールの哲学の特徴は単独者の神への直進的な覚醒を強く促すところにあります。キルケゴールの思想はその後西欧で始まった実存哲学の支柱ともなりました。デンマークでは今なおキルケゴールの思想は基礎教育の課程で重点的に教育されています。日本ではその...[Ⅺ353]ヨブ記巡禮 (22)/“沈黙”を尊ぶ
2025/07/04 19:46